与件と課題

引戸を閉めるとき、勢いがあまると、大きな衝撃音が発生するだけでなく、扉が跳ね返って隙間があいてしまいます。
指をはさむ危険性は言うまでもありません。

多少手荒く扱っても跳ね返らず、静かにゆっくり閉まる引戸はないものか。
そこでSKBひらめき機構設計チームは考えました。

閉まり切る手前で引戸の速度を抑えながら、扉をゆっくり引き込む機構が実現できれば、快適で安心できる、静かな生活空間を提供できるのではないだろうか。


コンセプトと機構設計

SKBひらめき機構設計チームは、「減速」と「引き込み」という2つの異なるアクションを、快適な一連の動作に高めるため、オイルダンパーと引張バネを連動させて、ひとつのユニットにしました。
オイルダンパーが衝撃をやわらげながら、引張バネが扉を引き込む「ソフトクローズ機構」です。

もうひとつの課題は、ユニットの薄型コンパクト化でした。
これにより、28×24mmの小断面コンパクトレールへの取り付けが可能となり、インテリアを阻害しないスタイリッシュなディテールを実現。
さらには、レールを外さなくても着脱可能な仕組みにより、ユニットの後付けや交換ができるようになりました。
レール内蔵式ユニットの着脱は業界初の快挙で、多くのお客様から高い評価をいただいています。

SKB機構設計チームは、このユニットをさらに進化させます。
引戸が閉まるときに限定されていた機能を、開けるときにも実現できる新しいユニットを開発しています。
閉めるときも開けるときも、SKBの「ソフトクローズ機構」なら、衝撃音も引き残しもありません。 快適と安心の生活空間づくりにお役立てください。